「仕事量」は向き合い続けなければいけない大きな悩みのタネですよね。
私の外資系サラリーマン時代も、
膨大な仕事量をどうこなすかの戦いの連続でした。
特に当時、私が仕事でお付き合いしていた
外資系企業のマネジメントクラスともなれば、
想像を絶する仕事量と責任を課されている人達ばかり。
そんな彼らとの仕事の中で学んだ、
過酷な仕事量の中でもキャパオーバーになることなく、
上手く対処していく方法をお伝えしたいと思います。
もくじ
仕事量に対処するときの最重要ポイント
膨大な仕事量への対処法に共通するのは、
『いかに自分自身が手を動かす作業を減らすか』
という視点です。
作業効率・スピードアップは大事なのですが、
『作業をこなす方法』よりも『作業を減らす方法』を考える、
という視点を持つことが一番重要です。
それでは解説していきますね。
追われているときほど重要!タスクの明確化
仕事のボリュームとスケジュールに追われている時ほど、
1秒でも早く実作業に取り掛かりたくなるもの。
でも大量の仕事量をさばく上で重要なのは、
優秀な作業マシーンになって作業をしまくることではなく、
あなたが仕事の主導権を握るということです。
そのためにまずはゴールまでの最短ルートを描き、
必要なタスクをあなたが完全に把握していることが重要です。
タスクが明確でないということは、やるべきことが見えていないということ。
すると当然ですが、
作業の振り分けや依頼ができず、
大量の作業をすべて自分で抱える結果となってしまいます。
ポイントは仕事の依頼がきたら「まず」これをやること。
書き出すだけの時間が取れなくても、
発生するであろうタスクを最初に想定しておくことが大切です。
餅は餅屋に。タクスを振り分ける
タスクが明確になったところで、
まずは依頼できる業務を見極め、
自分の手元からタスクをどんどん手放していきます。
たとえばプレゼン資料を仕上げるために、
・競合調査の部分は部下にデータを集めてもらう
・予算作成のために取引会社に見積もりを依頼する
・デジタル施策のパートは専門部門のスタッフを入れる
などなど。
仕事量がさばけない人に共通しているのは、
すべて自分でやろうとしてしまうこと。
でも自分でできることなんてたかがしれています。
他の人の力を頼ること=自分の力不足、
という認識を持つ必要は一切ありません。
今まで何人もの方とお仕事をしてきましたが、
優秀な人というのは
人を頼ることが上手な人ばかり。
その人自身のスキルの高さというよりも、
頼れるブレーン(社内でも社外でも)をどれだけ持っているか、
これが外資系エリートと呼ばれる人たちの共通点です。
新人だったり立場的に人に仕事をお願いできない、
という人は
上司を積極的に巻き込んでいきましょう。
自分の代わりに上司からお願いしてもらえばよいのです。
重要なことは全力で、重要度の低いことはやらない
こうして自分の手元に残ったタスクに
優先順位を付けます。
ここでいう優先順位の基準は、
スケジュールの緊急度ではなく内容の重要度です。
たとえばクライアントからの評価に直結するポイント、
売上を左右する事項などなど、
絶対に外せない重要なタスクがあると思います。
それらのタスクにあなたの100%の力を注いでください。
では残りのタスクはどうするかというと、
『やらない』のです。
大量の仕事量と向き合い優秀と評価されている人たちが、
すべてのタスクをこなしているかというと、
実はそんなことはありません。
彼らは不要なタスクをうま〜く消していく天才でもあります。
それでも評価されるのは、
重要なタスクをきちんとこなしているから。
それにあなたが「重要でない」と判断したタスクは、
実は他の人にとっても(依頼した人にさえ)重要ではないことが多いのです。
もし仮にそれが重要な事柄であれば、
必ず期日前に何かしらの
アラートが鳴りますので、
それまでは一旦忘れて重要なタスクに集中します。
少し乱暴なように聞こえますが、
大量の仕事量をこなすためにはこの
重要でないことを切り捨てていく勇気が非常に大切です。
予めスケジュールをブロックしておく
作業時間の確保のために有効なのが、
スケジューラー上で
作業時間をブロックしておくこと。
スケジューラーに空き時間があると、
容赦なく打ち合わせの依頼が入ってきます。
朝から晩までずっと打ち合わせが続き、
自分の作業時間が確保できるのは20時以降、
なんてこともザラにありますよね。
でもそれだといつまでたっても作業が後回しとなり、
肝心な作業に割ける時間が少なくなってしまいます。
作業は夜時間ができた時にするもの、
という意識を変え日中に作業時間を作るようにしましょう。
そして重要なのはその
作業時間の優先順位を下げないこと。
ブロックしている時間が作業時間だとわかると、
「その時間に打ち合わせを入れさせてほしい」
とお願いしてくる人は必ずでてきます。
ですが本当に重要であなたが必要な打ち合わせであれば、
主催者はどうにか時間を調整してくるはずです。
生産性の低い打ち合わせに1時間取られるよりも、
その時間を作業に使えたほうがよっぽど業務効率がよいのです。
作業時間に対するプライオリティを下げないようにしましょう。
簡単に仕事を引き受けない
そしてもう一つ重要なこと。
それは仕事の依頼が来た時に、
(もうパツパツなんだけどやろうと思えばできないこともない…)
「う〜…はいはい!わかりましたやります!」
と、妙な男気を見せて安易に仕事を引き受けないこと。
仕事を頼みやすいタイプの人というのは確かに存在します。
それは
「断らない人」です。
一度「この人はなんだかんだやってくれる人」と認識されると、
次から次と仕事が舞い込んでくるようになります。
一方で私が見てきた外資系のエリート達は、
できないことはできないとはっきりと口にする人たちでした。
決して楽をしているわけではなく、
できるか分からないのに無責任に引き受けることをしないのです。
断ることが難しいのであれば、
状況を説明した上で
期日の交渉をしましょう。
こうしてあなたが二つ返事で「やります」と言わないと分かると、
仕事を依頼する方の頼み方も変わってきます。
今まで本当は依頼者自身でもできたことや、
他の誰かに頼めることは頼まなくなり、
本当に重要であなたにしかできないことを頼むようになるのです。
本当におもしろいように変わりますよ。
ということで、
いかに効率的にスマートに仕事をこなせたとしても、
人が対処できる仕事量というのは限界があります。
その限界まで自分を追い込むことのないように、
これ以上の仕事の効率化・スピード化の道を探るよりも、
自分の手元に作業を残さないためにはどうしたら良いか、
の視点を忘れないようにしてください。
それでは!]]>